雛人形の処分方法ガイド!供養の重要性も教えます!

雛人形の処分を考えていますか?供養の意味、処分の方法やタイミング、よくある質問まで、雛人形の処分と供養に関する全てを徹底解説します。

雛人形の処分方法と供養の重要性

雛人形は、古くから女の子の成長と幸せを祈願して飾られる重要なアイテム😌

桃の節句や雛祭りは、かつて「人形(ひとがた)」と呼ばれる人の形をしたものを使って穢れを遠ざける厄除けの儀式に由来しています。このため雛人形はまさに大切な子供を守ってくれるようなお守りのような存在と言えます。女の子が無事に成長すれば、その本来の役目は終えられるのです。

使わなくなった雛人形をどの取り扱えばいいのかな?供養する方法やその他の処分手段について知っていこう!

目次

🎎雛人形の役割と処分のタイミング🎎

雛人形の歴史的背景


「ひな祭り」は五節句の一つであり、端午や七夕などと共に中国から伝来した風習です。古代中国では、3月の最初の巳の日に水で身を清め、薬を祓う「上巳の節句」が行われていました。この風習が日本に伝わり、日本独自の要素である人形を使って厄を移すという儀式が結びつき、「雛祭り」の原型が誕生しました。

平安時代に入ると、祈祷師を招いて祈りを捧げ、人形に触れて厄を遠ざけ、水に供物を流す儀式が行われるようになりました。この時代に発展した「ひな祭り」は、祈りと儀式が一体となり、人形を通して良き健康や幸福を祈る日本独自の文化として根付いていきました。

大衆に広まったのは江戸時代から


平安時代には、上流階級の女子たちが「ひいな遊び」と呼ばれる紙で作った人形や家財道具風のおもちゃを使った「ままごと遊び」が広く楽しまれていたようです。当時の随筆や物語には、このような描写が見受けられます。

室町時代に入ると、3月3日に祭りの日が定まりつつありました。そして江戸時代になると、宮中での行事として雛祭りが確立され、その影響を受けて庶民の間でも雛人形が広まり、女の子の初節句を祝う習慣が生まれました。江戸時代中期には、段飾りが登場し、三人官女や雛道具の数も増加していきました。

明治時代以降、雛祭りの文化はますます普及し、農村部にも広がっていきました。これにより、日本中で雛祭りが親しまれ、その慣習は多様な形で根付いていくこととなりました。

雛人形を飾る意味と役割


雛人形を飾る一つの意味は、その家に生まれた女の子に対して「素敵な人に巡り会えますように」「幸せな結婚ができますように」といった願いを込めること💫✨

もう一つの意味は、お守りや厄祓いのためです。昔から「流しびな」の文化があり、日本では人形の形をした土や紙を身代わりとして使用していました。これが「雛人形」の文化にも引き継がれ、特に古い時代においては衛生環境が厳しく、子供を健やかに育てることが難しい状況であったため、厄払いの意味合いが強くなりました。

雛人形を飾るタイミングは、立春以降が良いとされていますが、具体的な日にちは決まっていません。ただし、ひな祭りの前日に飾ることは、葬式の一夜飾りを想起させるためあまり好まれません。雛人形は通常、15体の人形と様々な小道具から成り立っており、それぞれに独自の意味や役割が込められています。

最上階:親王(しんのう)

ひな段の最上段に配置されているのは、男雛と女雛の二人で、彼らは天皇陛下と皇后陛下を象徴しています。男雛は右手に「笏(しゃく)」を持ち、女雛は「桧扇(ひおうぎ)」と呼ばれる扇を両手で抱えています。これらのアイテムは、重要な儀式や行事に使用されるものであり、男雛と女雛がこれらを手にすることで、皇室の格式ある儀礼を表現しています。

2段目:三人官女(さんにんかんじょ)

2段目にいるのは、三人官女と呼ばれる日頃から皇后陛下をサポートする世話係です。お酒を注ぐための道具をそれぞれ持っています。

・長柄(ながら)…お酒を盃に注ぐための道具

・三方(さんぽう)…盃を乗せる台

・提子(ひさげ)…お酒を入れておく器。

真ん中の女性はお歯黒をしており、既婚者であることが分かります。

3段目:五人囃子(ごにんばやし)

3段目には、結婚式を盛り上げるために能楽を演じる、五人囃子がいます。五人囃子のうち、一人は謡(うたい)と呼ばれる能楽における歌を担当し、その他の4人は楽器を演奏します。そのため謡担当は扇を持っており、他のメンバーは太鼓、大鼓、小鼓、笛を持っています。

4段目:随身(ずいしん)

4段目には、随身と呼ばれる2人がいますが、これは天皇陛下らをお守りするために付き従うボディガードです。そのため、刀、弓や矢を持っています。

5段目:仕丁(じちょう)

5段目にいる3人は仕丁という、宮廷の雑用を担当する庶民です。3人はそれぞれ泣き顔、笑い顔、怒り顔というように表情が違うことから「三人上戸」と呼ばれることもあります。

6段目:嫁入り道具、7段目:御輿入れ道具(おこしいれどうぐ)

6段目以降は道具が飾られます。

【嫁入り道具】

・たんす…衣服を収納する家具

・長持(ながもち)…衣服や寝具を収納する家具

・鏡針揃(きょうはりぞろい)…化粧台と裁縫箱

・火鉢…現代でいうストーブのようなもの

・台子(だいす)…お茶を点てるための道具を乗せる棚

・重箱…おせちを入れるような器

【御輿入れ道具】

御駕籠(おかご)…かごの部分に皇后陛下が乗り、人が担いで運ぶもの

牛車…屋形と呼ばれる部屋状の席に皇后陛下が乗り、牛に引かせることで運ぶ

その他の道具の意味

雛人形では、以下のような道具や植物が置かれていますが、これにも意味があります。

・緋毛氈(ひもうせん)…フェルト状の赤い布。昔から伝統行事に使われる敷物

・サクラの花…魔除けの願いを込められた飾り ・タチバナの花…冬に花をつけることから不老長寿の願いを込められた飾り

雛人形の処分の適切なタイミング

雛人形の供養は、「子どもの災厄を身代わりにしてくれてありがとう」という感謝の気持ちを表すことが主な目的です。そのため、供養を行う適切な時期は、子どもが無事に成長し終わった成人後などが良いとされています。ただし、人形供養において明確な決まりはなく、いつでも大切に保管していても問題ありません。人形供養は一般的に最終手段と考えられています。

🎎雛人形の処分方法 8選🎎

一般的なゴミとしての処分

自宅で供養する

雛人形を処分する方法として、可燃ごみまたは粗大ごみに出すことが考えられます。処分の際には、子を守ってくれた感謝の気持ちを心に留めつつ行うと良いでしょう。より丁寧に供養したい場合は、白い和紙に雛人形を載せ、上からお清めの塩を振りかけてお見送りすることがおすすめです。

可燃ごみか粗大ごみかは、居住地の自治体によって異なりますので、事前に行政のウェブサイトなどで確認しておくことが重要です。可燃ごみとして処分する場合は、金属などの不燃パーツを分別する必要があります。

粗大ごみとして処分する場合は、自治体のウェブサイトから申し込みを行うことができます。ただし、予約がすぐに取れない場合もあるため、急いで処分したい場合は他の方法を検討すると良いでしょう。

人形供養を行う方法

神社やお寺に依頼する


神社やお寺に依頼して供養してもらう手段もあります。お坊さんや宮司さんが読経やお焚き上げを行い、雛人形を丁寧に供養してくれます。供養を行っている寺社かどうかは、ウェブサイトなどで事前に確認してから依頼することが大切です。

供養の費用は一般的に3,000円から10,000円程度であり、これは雛人形の大きさや供養の形式によって異なります。依頼方法には、「持ち込み」と「郵送」の二つがありますが、どちらも事前に連絡が必要となる場合が多いので、手順を確認してから進めるようにしましょう。また、燃えないパーツとして金属などを外す必要があることも留意してください。

お寺や神社の中には郵送のみでの受け入れをしている場所もあるため、慎重に確認が必要です。持ち込む場合は自ら運搬する必要があり、大型の雛人形などは手間がかかることを覚えておくと良いでしょう。

リサイクルやリユースの方法

雛人形をリサイクルショップに売却する方法も考えられます。ただし、雛人形は子どもの災厄を祓ってくれる大切なお守りであるため、可能であればできるだけ長く大切にすることが望ましいです。もし売却を検討する場合は、一般のリサイクルショップではなく、古い雛人形に特化した専門店に相談する方が適しているかもしれません。保存状態に損傷がある場合などには、買取りが難しいことも考えられます。

フリマアプリやオークションでの販売

雛人形を売りたいと考える方は、フリマアプリやオークションに出品する方法もあります。ただし、出品には写真の撮影から梱包、配送まで出品者自身が行う必要があり、それなりに手間がかかります。さらに、買い手が見つからない場合は長らく自宅に保管されることになるため、急いで処分したい場合は他の方法も検討すると良いでしょう。

寄付や譲渡の方法

いくつかの団体は物品寄付を受け付けており、中には雛人形も受け入れている組織が存在します。通常、送料などは寄付者の自己負担となります。ただし、受け入れ先の団体によっては、雛人形の状態に基準を設けているところもあり、一部欠品している場合などは受け付けてもらえないこともあります。

一般的には、雛人形は家族の願いや子どもの健やかな成長を祈るために飾られるものであり、その意味が重要視されています。雛人形は持ち主の災厄を引き受け、子どもが元気に成長することを願っています。子どもが健やかに成長し、願い事がかなったら雛人形の役目が終わるため、一般的には他の人に引き継ぐことは望ましくないとされています。

供養代行サービスの利用

雛人形を含む様々なお人形の供養「人形供養代行サービス」を行っている一般社団法人 日本人形協会に依頼する方法があります。

電話またはWebサイトから申し込むことができ、「ひとがた札」「お人形送り専用ラベル」「手続きについての説明書」「代金振込票」の入った「お人形差出キット」が自宅に送付されます。規定サイズの箱を用意して梱包・郵送し、付属の代金振り込み票で代金を支払います。

自身で梱包と郵送を行わなくてはならないので、手間は掛かります。

一般社団法人 日本人形協会

電話: 0120-25-5942

ホームページ: https://www.ningyo-kyokai.or.jp/kuyou/

不用品回収業者への依頼

不用品回収業者に依頼して、物品を回収してもらう手段もあります。予定の日時に合わせて回収してくれるため、非常に便利で、最近では利用者が急増しています。業者は運搬から処分まで全てを担当してくれるため、手間なく簡単に不用品を処分することができます。

同時に不要なアイテムが他にある場合は、一緒に回収を依頼することも可能です。一部の業者は無料の出張見積もりを提供しており、お問い合わせしてみると良いでしょう。

また、一部の業者は回収だけでなく同時に買い取りも行っているところがあります。これにより、買い取りと組み合わせることで、お得な料金で効率的に処分できるかもしれませんね♪

その他の処分方法

人形感謝祭

雛人形などのお人形を供養してくれるイベントが様々な地域で開催されています。感謝祭では御祈祷やお祓いといった供養の儀式を執り行ってくれますので、そういったイベントに寄贈するも良いでしょう。

ただし、年に一度のペースで行われている所がほとんどですので、処分できる時期は限られます。

葬儀社

不定期に人形供養を行っている葬儀社もあります。僧侶を招き、ホール内の祭壇に人形を並べ、消耗を行ってから供養をします。

ただし、人形供養を取り扱っている葬儀社は限られますので、よく調べてから行く必要があります。

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雛人形の供養の重要性

供養の意味と背景


「供養」とは、仏や菩薩などに敬意や感謝の気持ちを示す行為を指します。特に日本では古くから「物にも魂が宿る」と考えられています。これは人間だけでなく、愛着のある物品にも感謝の意を示す儀式が行われています。お人形など愛着のある対象を供養することで、手放す際の感情や葛藤が和らぐと感じる人も多いようです。人形供養の歴史は比較的浅く、戦後に広まったと言われています。

供養の方法と手順

最も一般的な方法がお焚き上げ。日本で昔から行われてきた伝統的な風習で、不要になった大事なものを処分するときに行います。魂が宿っている物が火で燃やされることで浄化され、天に戻っていけると信じられているためです。まず読経が行われ、その後にお焚き上げがされます。

雛人形の処分に関する よくある質問

千葉県の長福寿寺(ちょうふくじ)、東京都の明治神宮、和歌山県の淡嶋神社は、人形供養を行なっている寺社として特に有名です。

長福寿寺(千葉県)

人形供養は、歴史を誇り400年の伝統があります。長福寿寺では、僧侶が約3ヶ月間にわたり読経供養を行った後、人形専用の火葬炉で供養を行います。この寺では、プラスティック製の人形でも供養が可能であり、特にその点が特徴的です。持ち込みと郵送の両方に対応しており、年中無休で受け付けています。

ホームページ:https://choufukujuji.com/kigan_1/index.html

明治神宮(東京都)

平成元年から、毎年秋に「人形感謝祭」が開催されてきました。2019年の期間中は約7,000名が来場し、約42,000体もの人形が収められたそうです。

ホームページ:http://ningyou-kanshasai.com/index.html

淡嶋神社(和歌山県)

和歌山県の郊外に位置する淡嶋神社では、毎年3月3日に「雛流し」と呼ばれる神事が執り行われています。この神事では、願い事を込めた人形を小舟に載せ、川に流す行事が行われます。多くの女性たちが全国から集まり、それぞれの思いを人形に託して送り出します。

人形の供養を希望する場合は、残念ながら郵送や宅配の受け付けは行っておらず、必ず現地にお持ち込みいただく必要があります。

雛人形の処分と供養のポイント

供養は必須ですか?

雛人形は、子どもの災厄を身代わりにしてくれる存在です。そのため、「今まで身代わりになってくれてありがとう」と感謝の気持ちを表すことが大切です。ただし、願い事をする時だけ頼って役目が終わったら無視するのは良くありません。役目を終えた雛人形にはしっかりと供養をすることがお勧めされます。

処分の際の注意点はありますか?

お寺や神社によっては、雛人形や五月人形が飾られているガラスケースは供養の際に持ち込めない場合があります。自身で処分をしましょう。事前に必ず受付日を確認してください。

供養の費用はどれくらいかかりますか?

お寺や神社、業者や代行サービスなど、方法によって費用は異なります。

・お寺や神社… 雛人形や五月人形は3,000〜10,000円程度(「お志」の場合は3,000円〜5,000円ほどは包むのが一般的)

・業者・代行サービス…箱のサイズで供養料が設定されていることが多いようです。1箱 5,000円程度(一般社団法人「日本人形協会」の場合)

・不用品回収業者…10,000円程度〜。他の不用品も一緒に回収を依頼するとお得になります。


雛人形を処分する際にはいくつかの方法がありますが、感謝の気持ちを込めてしっかりと供養することが大切です。供養する場合は、通常は自らお寺や神社に申し込むのが一般的ですが、時間が取れない場合は代行サービスや不用品回収業者に依頼する方法も考えられます。

雛人形って子どもを災厄から守ってくれるお守りのような存在。役目をきちんと果たしてくれたお人形には、最後まで丁寧に感謝の意を表すことが大切だよね☝️

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